放射線科のご案内
放射線科の業務
当科は、放射線専門医と診療放射線技師および看護師がチームを組んで、放射線を使用した検査や治療を行っています。放射線は正しく利用しないと人体に害を及ぼす危険性があるため、最小限の被ばくで最大限の医療情報を提供できるよう取り組んでおります。
様々な診療科の検査や治療に携わるほか、医師、看護師、臨床工学技士、臨床検査技師等、多くの職種と連携し、良質な医療の提供を目指しております。
放射線科の構成
当科は、放射線科医師1名(他委託医師2名)、診療放射線技師17名、看護師5名、助手4名、事務員1名で日々の業務を行っております。当科の保有している装置は、1.5T_MRI装置1台、128列CT装置1台、64列CT装置1台、16列CT装置1台、一般撮影装置3台、ポータブル撮影装置3台、乳房撮影装置1台、パノラマ・デンタル歯科撮影装置各1台、骨密度測定装置2台、X線TV装置2台、外科用イメージ装置3台、血管撮影装置1台、心臓カテーテル装置1台、核医学装置1台、放射線治療装置1台です。
放射線科で行っている主な検査を紹介します。
MRI検査
MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)検査とは
磁力と電磁波の力によって、人体のあらゆる部分の断面像を撮ることができる画像診断装置です。放射線を使用せずに磁気による検査ですので被ばくはありません。頭から足先まで全身の検査ができ、非常に精度の高い検査を行うことが可能です。また病気の形態を描出するだけでなく、その詳細な広がりや性状の判断にも使用されます。従来のMRIは検査時間が長く、静止している臓器の検査しか行うことが出来ませんでした。しかし、近年のMRI技術の進歩はめざましく、当院でも部位によってはリアルタイムでの撮像ができるようになりました。さらに、超高分解能の撮像で、乳癌の進展範囲の詳細な評価、血液が流れている様子の描出、血液の流速・血液量の測定、心臓の冠動脈の評価や心筋の詳細な性状診断も可能となりました。
MRI検査の流れ
検査を受けられる患者さんは、トンネル型の装置の中に寝ていただくだけで痛みなどは伴いません。しかし胸部や腹部の検査では十数秒間の息止めを繰り返し行い、検査によっては造影剤という薬品を静脈注射することもあります。検査時間は検査内容によって異なりますが、約30分~60分程度です。検査中は身体を動かさずにリラックスしてベッドに仰向けに寝ていただきます。
MRI検査の注意点
検査を受けられる患者さんは、磁場の中での検査ですので金属類は取り外し、検査衣に着替えていただきます。また、体の中に金属や機器がある方や妊娠の可能性がある方は検査ができない場合もあるのでスタッフに声をおかけください。

CT装置
CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)検査とは
X線を利用して、人体を透過したX線の量をデータとして集めて、コンピュータで処理することによって、人体の断面画像を得る検査です。当院でも短時間で広範囲を撮影することや立体的な画像(3D画像)を容易に作成できるようになりました。
CT検査の流れ
一般に造影剤を使用しない検査(単純検査)では、一度の撮影で任意の断面での観察や3D画像を得ることができます。さらに造影剤を使用する検査(造影検査)により、血管や各臓器の血液の流れを調べることができ、より多くの情報を得ることができます。1回の撮影時間は検査内容で異なりますが、単純検査で5~10分、造影検査で10~20分程度です。
CT検査の特徴
CT検査に限らず、医療行為には必ずメリット・デメリットが生じます。CT検査では上記のように、他の放射線検査では得られない詳細な形態画像を得ることが可能で、現在の画像診断の根幹を成す検査と言えます。一方で他の放射線検査に比べると被ばく線量は高い部類に入ります。CT装置が進化したからと言っても、むやみやたらに検査をしたり、また撮影範囲も常に全身に及んだりすることはありません。検査をオーダする医師は診療上その検査が必要かどうか(正当化)の判断をし、診療放射線技師はより低い線量でより質の高い画像を提供すること(最適化)を常に実行しています。基本的に健康被害をもたらす被ばく線量ではありませんが、不安なことや、わからないことがありましたら、遠慮なくスタッフにご相談ください。

核医学検査
核医学検査(RI検査、シンチグラフィ検査)とは
核医学検査はRI検査やシンチグラフィ検査とも呼ばれ、特定の臓器や組織に集まりやすい性質を持った放射性医薬品を使って、体内から放出される放射線(ガンマ線)をガンマカメラで画像化することで体内の様子を調べる検査です。CT検査やMRI検査は、主に臓器の形態の異常を調べるのに対し、核医学検査は、投与された放射性医薬品の分布や集積量、経時的変化の情報から、臓器や組織の形態だけでなく、機能や代謝状態などを評価することができます。機能や代謝状態の異常は形態の変化の前に発現しますので、核医学検査によって病変の早期発見につながる可能性があります。 当院では、脳、心臓、肺、消化管、腎尿路系、内分泌疾患、骨など様々な臓器に対する検査を行っており、検査の目的や臓器、組織に応じて放射性医薬品が選択されます。
核医学検査の流れ
放射性医薬品を患者さんに投与し、投与直後または数分から数時間時間を空けてからガンマカメラのベッドで撮影します。撮像時間は検査によって異なりますが、15分から1時間ぐらいです。息止めの必要はなく、横になっているだけの簡単な検査です。
被ばくについて
核医学検査1回あたりの被ばく量は、0.5~20mSv程度です。これはX線検査やCT検査でうける被ばく線量と同程度と考えられます。また、核医学検査で用いられる放射性医薬品には、半減期の短い放射性同位元素が使用されています。投与された放射性医薬品は、物理的減衰や排泄などにより、短い時間で体内から消失します。安心して検査をお受け下さい。




血管造影検査および心臓カテーテル検査
血管造影検査とは
血管造影検査とは、手や足の血管からカテーテル(細い管)を体内に入れ、通常X線では見ることのできない血管に造影剤を注入して画像化する検査です。
X線を照射する機械の部分がアルファベットのCの字の形をしており、これを回転させることで様々な角度から撮影が可能となっています。
当院では血管造影検査を行う部屋が2室あり、心臓血管を中心とした心臓カテーテル検査と不整脈治療を目的としたアブレーション治療、腹部を中心とした腹部血管造影治療や透析シャント拡張術を行っております。
心臓カテーテル検査とは
心臓に血液を供給する血管(冠動脈)にカテーテルを入れて、心臓の働きや冠動脈の状態を調べる検査です。血管の状態によっては狭くなった部位を広げたり、詰まった部位を開通させたりといった治療を行います。
心臓内腔の圧力や酸素飽和度の測定をしたり、心臓の血液を送り出す能力を調べるための左室造影検査を行うこともあります。また心臓以外にも胸部や腹部の大動脈、下肢の血管の撮影も行うことがあります。
当院では急性心筋梗塞に対して24時間365日体制で対応しております。

アブレーション治療とは
不整脈の原因となる異常な電気興奮の発生箇所や電気回路を焼灼する根治的治療法です。
焼灼というと痛みの不安があるかもしれませんが、治療に伴う症状はほとんどなく、多少の痛みが出現しても、鎮静・鎮痛剤を使用することにより苦痛なく治療を終えることができます。
焼灼方法として、熱を用いる高周波アブレーションと冷凍させるクライオアブレーションがあります。当院はどちらの方法も行える県内2施設の内のひとつになりました。不整脈の種類や心臓の形態により、適切な治療方法を選択します。
アブレーションには、個々の心臓の解剖を正確に把握することが極めて重要です。術前に心臓の3次元CTを行い、術中の3次元マッピング(CARTOシステム)と組み合わせることにより、放射線被曝量の低減を含めた安全な治療が可能となります。
現在当院では、県内で最も多いアブレーション治療を行っています。今後も他職種の連携により安全で確実な治療を行っていきます。

腹部血管造影検査とIVR(画像下治療)とは
腹部の血管に造影剤を入れて血液の流れをみることで腹部臓器の状態を調べる検査および治療です。当院では原発性肝がんに対して、がんに栄養を送っている動脈までカテーテルを進めて抗がん剤と血管塞栓物質を注入させる「肝動脈化学塞栓療法」と呼ばれる治療が行われています。また血管造影検査装置を患者さんの周囲で回転させることによって、移動することなくCT検査のような画像を得ることも可能です。

透析シャント拡張術とは
シャント血管が狭くなったり詰まったりして血液が十分とれなくなると、透析が出来なくなってしまいます。このときバルーンカテーテルという風船のついたカテーテルを病変部の血管まで挿入し、風船を膨らますことで血管を拡張する治療法です。
また当院は県内で最も多く透析シャント拡張術の治療を行っている施設です。

X線一般撮影(レントゲン撮影)
X線一般撮影(レントゲン撮影)
X線一般撮影は、放射線科の検査の中で最も多く行われる撮影です。なじみのある言い方として「レントゲン検査」と言われる検査です。X線という放射線を照射することによって胸部・腹部・骨などの撮影を行います。胸部撮影では肺や縦隔の病変、腹部撮影では腹部・骨盤部臓器の病変、骨撮影では関節の状態や骨折の有無などを調べることができます。X線を照射すると肺や腸の中のガスなどX線を透しやすいものは黒く、臓器や骨などX線を透しにくいものは白く写ります。
検査の流れ
一般撮影は他の検査に比べ撮影時間が短く、救急時など全体像をすばやく知る必要がある時にも非常に有用な検査です。撮影を行う部位によっては、検査着への着替えや、装飾品等(湿布等の貼付薬、ネックレス・時計等の貴金属類)を取り外して頂く場合があります。また画像のブレを無くすため必要に応じて息止めを行う検査もあります。
X線一般撮影の特徴
レントゲン写真といえば一昔前まではフィルムが主流でしたが当院ではすべての装置をデジタル方式(DR:デジタルラジオグラフィー)とし、院内すべての電子カルテから画像を見ることができます。この方式では画像の管理・保管・閲覧などを簡便に行うことが出来るようになり、画像出力の時短化も可能となりました。さらに従来のフィルム方式に比べ感度・画質が向上し、少ない放射線量で撮影を行うことが可能となりました。当院に導入されているFPD(フラットパネルディテクター)というDR装置は持ち運びも可能で、体動が困難な患者様のためのポータブル撮影(病室撮影)にも適応しております。当院ではこのFPDを全部で9台保有しており、すべての撮影室で使用可能となっております。また、当院では関節に負荷をかけて行うストレス撮影も行っております。この撮影を行うことで靱帯の損傷の程度などを評価することが出来ます。ストレス撮影専用の器具を使用することで安全に一定の荷重をかけることが可能で、客観的なデータを得ることが出来ます。さらに器具のパーツを差し替えることで足関節や膝関節など部位ごとに使い分けができ、それぞれの関節の評価が可能です。


マンモグラフィ検査
マンモグラフィとは
マンモグラフィとは乳房専用のX線撮影のことです。触診で発見できないような小さなしこりや、しこりになる前の石灰化した微細な乳がんの発見に有用であり、乳がんの早期発見に欠かすことのできない検査です。マンモグラフィは、乳房全体をうつしだすため左右比較しながら、画像を見ることができます。また、過去の画像と比較することが簡単なため、検診でよく用いられます。過去画像と比較することにより、わずかな変化に気づくことができます。
検査の方法
マンモグラフィは、更衣から撮影、確認まで含めて通常10分程度で終わります。片方の乳房につき左右方向または上下方向から撮影を行います。撮影時には、乳房を圧迫板と呼ばれるプラスチックの板で圧迫し、薄く伸ばして固定します。痛みを伴いますが、乳房の奥にあるしこりをはっきりと写しだすこと、乳房内の乳腺や血管などの重なりを無くして小さな病変を見つけやすくすること、放射線の被ばくを最小限にするなどのメリットがあり、圧迫することはとても重要です。
トモシンセシス機能(3D撮影)
当院の乳房用X線診断装置は、トモシンセシス(3D)撮影機能を搭載しており、多方向からX線を照射することで通常画像では観察の難しい乳腺組織が重なっている部分でも病変が見つけやすくなります。
マンモトーム生検(ステレオガイド下吸引式組織生検)
乳がんが疑われる石灰化病変に対してマンモグラフィを撮影しながら専用の針を用いて組織を採取する検査です。
異なる方向のマンモグラフィを撮影することで病変の位置を特定し、局所麻酔下で針を穿刺し、針先の開口部から組織を吸引して採取します。得られた組織の病理診断を行い、良性か悪性かを調べます。
当院ではベッドに横向きに寝た姿勢か座った姿勢で検査を行います。検査時間は30分程度です。
マンモグラフィ検査を受ける時の注意点
ペースメーカーを装着されている方、豊胸手術をされている方、V-Pシャントを施行されている方は、圧迫の時に破損する危険性がありますので、主治医または担当放射線技師にその旨を必ずお知らせ下さい。また、妊娠中または妊娠の可能性がある方も検査を受ける前に事前にお知らせください。
被ばくについて
マンモグラフィはX線検査ですので、放射線による被ばくがありますが、乳房だけの部分的なものであり、被ばくによるデメリットよりも検査を受けるメリットの方が大きいと言えます。
夕暮れ乳がん検診
当院ではお仕事などで日中の受付時間内に来院できない方のために、毎月2回、第1・3水曜日の午後5時から夕暮れ乳がん検診を行っています。お仕事帰りに、ぜひご利用ください。
当院はマンモグラフィ検診施設画像認定施設に認定され、検診マンモグラフィ撮影認定資格を有する女性診療放射線技師による撮影をおこなっております。撮影に関して気になることがあれば遠慮なくおたずねください。


X線テレビ検査
X線テレビ検査とは
X線テレビ検査はX線透視検査または透視検査などと言われます。X線を利用してX線画像を見ながら手技を行う検査です。透視とは何十枚もの静止画を連続で撮影し、パラパラ漫画のように動いて見せています。撮影枚数は多いですが、1枚当たりの線量はX線写真を撮影する際の線量より少ない線量で撮影しています。体内の様子を動画で観察することによって円滑に検査・治療を行うことができます。
当院にある2台の透視装置はデジタル化されており、被ばく線量の低減化や、多種の画像処理、リアルタイムでの画像表示、連続撮影が可能でより質の良い画像情報を提供しています。
X線透視下で行う検査および治療
- 食道胃十二指腸造影検査
造影剤(バリウム)を飲み、食道・胃・十二指腸へ造影剤を流し、様々な方向から撮影します。はじめに造影剤を飲み込んだタイミングに合わせて食道の撮影をします。その後、胃や十二指腸に流れた造影剤を体位変換することで胃壁にまんべんなく塗り、撮影をします。当院では検診も行っております。 - ERBD(内視鏡的逆行性胆道ドレナージ)
内視鏡を使用し、十二指腸乳頭からカテーテルを総胆管に挿入します。そこから造影剤を注入し胆管・膵管などを観察します。総胆管結石があった際は除去したり、病変などで管が狭くなっている部分にステントを留置したりする治療を行います。 - 小腸、大腸造影
直腸から造影剤を注入し、様々な方向から撮影をして大腸や小腸を観察する検査です。 - 気管支内視鏡
気管に内視鏡を挿入し、肺の細胞を採取して検査します。 - 整復
骨折、脱臼した部分を透視画面で確認しながら整復します。
他に
- 神経根ブロック
- 脊髄腔造影検査
- 膀胱造影
- 子宮卵管造影
- 尿管ステント挿入
などの様々な検査、治療を行っています。


外科用イメージ(手術室)
透視装置には移動が可能な外科用イメージという装置もあります。こちらは主に手術室で使用します。手術中にX線を使用することで最小限の切開で済み、侵襲の少ない治療が可能になります。外科用イメージを用いた手術には以下のようなものがあります。
- ステントグラフト内挿術
大動脈瘤に人工血管を留置する手術です。大動脈瘤とは、体内で最も太い動脈であり大動脈の壁が瘤のように膨らんだ状態のことをいいます。基本的には無症状ですが大きくなると破裂する恐れがあり、破裂すると死に至ることがあるため治療が必要となります。人工血管を留置することで瘤への血流を途絶えさせる治療です。
- CVポート挿入
- 尿管ステント挿入
- 尿管結石破砕術
- 骨接合術
など

歯科撮影(パノラマ・デンタルX線撮影)
パノラマ撮影とは
1枚で口腔内全体の写真を撮影することが可能であり、歯の状態や骨の中の異常また下歯槽神経の確認など歯の病気(根管治療、歯内療法)を一度に診ることができます。
デンタル撮影とは
最も一般的かつ頻繁に用いられる撮影で、パノラマ撮影が口腔内全体の撮影に対してデンタル撮影は一部だけを正確かつ精細に評価することができます。
検査を受けられる方へ
基本的に立位で検査は行いますが、車イスでも撮影は可能です。撮影時は頭や口を動かさないようにお願いいたします。また入れ歯やネックレスおよびピアスなど撮影の妨げになるものは外していただきますのでご了承ください。

骨密度検査
骨密度検査とは
骨密度検査は骨の中にカルシウムなどのミネラルがどの程度あるのかを測定する検査です。検査をすることで、骨の強さを数値で見ることができ骨粗鬆症になるリスクを推測できます。骨粗鬆症とは、骨の強度が低下して骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
骨粗鬆症になると、つまずいて手をついたり、くしゃみをしたりというわずかな衝撃で骨折してしまうことがあります。原因としては女性ホルモン(エストロゲン)の欠乏、加齢、運動不足などです。日本には約1000万人以上の患者さんがいるといわれており、特に閉経後の女性に多くみられます。高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。
検査の特徴
当院での骨密度測定は、腰椎・股関節・前腕の3箇所で検査が可能です。これらの測定箇所は骨粗鬆症の好発部位です。当院では二重エネルギーX線吸収測定法(DEXA法:Dual Energy X-ray Absorptiometry)という、2種類の異なるX線で骨と軟部組織の吸収差を用いる方法で骨密度を測定しています。DEXA法は現在骨密度測定の標準とされており、精度が高く、用いるX線量も少ないことが特徴です。
検査方法
検査の事前準備は不要で、測定部位に金属やプラスチック、貼付薬等の障害になるものがないようにし(必要な場合は検査着に着替えて頂きます)、腰椎・骨密度での測定は検査台に仰向けに寝て測定していきます。前腕での測定は椅子に座って行うことができます。 検査時間は10分以内です。検査結果はプリントしてお渡ししています。
検査結果
結果は若い人の平均値を100%としたときに、自分の骨の量が何%かで示されます。骨密度が若い人の80%未満になると要注意、70%以下になると骨粗鬆症と診断されます。骨折はそれ自体が生命を脅かす病気というわけではありませんが、背骨の骨折によって背中が丸くなることで呼吸器系や消化器系に症状が出たり、股関節の骨折によって寝たきりになってしまい認知症が進行したりと様々な影響を及ぼします。骨の健康状態を知り、生活を改善することで骨粗鬆症の予防になります。

放射線治療
放射線治療とは
放射線治療は、外科手術・化学療法(抗がん剤)と並ぶ、癌の三大治療法の一つです。
当院ではX線を体の外から照射する“外部照射”を行っています。
放射線治療の特徴は、外科手術・化学療法よりも患者さんへの負担が比較的少ないことが挙げられます。
通院での治療が可能であり、臓器の機能や形態変化の心配が少なく、手術に耐えうる体力がない方や副作用のために抗がん剤が使えない方でも治療を受けることができます。また、根治的な治療だけではなく、再発予防や痛みなどの症状緩和にも用いられ様々な病期で適用されます。放射線治療のメカニズムは、細胞のDNAに放射線を作用させることにより、がん細胞を死滅させます。正常な細胞は少量の放射線による損傷が起こっても回復しますが、がん細胞は正常な細胞に比べると回復が遅く、少量の放射線を繰り返し照射することで死滅させることができます。治療中に痛みや熱さなどを感じることはありません。
治療の流れ
放射線治療医による診察 → 治療計画用CTの撮影(マーキング) → 治療計画の作成 → 治療計画の検証 → 治療開始 → 診察(必要に応じて) → 治療終了
となります。治療期間は部位や内容により、10回以下のものから1~2カ月に及ぶものまで様々です。一回の治療時間は入室から退室まで20分弱です。平日毎日の照射になりますが、通院での治療が可能ですので、仕事をしながら治療する方も多いです。無理なく通って頂けるよう、予約時間の相談も承ります。
2022年の新病院開院に合わせ、新しい放射線治療装置Radixact(Accuray社製)が導入される予定で、これまでよりも高精度な治療が可能になります。

主な取得専門・認定資格一覧
認定機構・学会 | 認定資格名称 | 有資格者数 |
---|---|---|
日本医学放射線学会 | 放射線診断専門医 | 1 |
日本IVR学会 | IVR専門医 | 1 |
日本核医学会 | 核医学専門医 | 1 |
日本核医学会 | PET核医学認定医 | 1 |
日本X線CT認定技師機構 | X線CT認定技師 | 6 |
日本肺がんCT検診認定技師機構 | 肺がんCT検診認定技師 | 2 |
日本血管撮影・インターベンション専門診療放射線技師認定機構 | 血管撮影・インターベーション専門診療放射線技師 | 1 |
日本乳がん精度管理機構 | 検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師 | 4 |
核医学専門技師認定機構 | 核医学専門技師 | 1 |
放射線治療専門放射線技師認定機構 | 放射線治療専門放射線技師 | 3 |
放射線治療品質管理機構 | 放射線治療品質管理士 | 3 |
日本診療放射線技師会 | 放射線機器管理士 | 2 |
日本診療放射線技師会 | 放射線管理士 | 2 |
文部科学大臣 原子力安全技術センター | 第一種放射線取扱主任者 | 1 |
オートプシーイメージング学会 | Ai認定診療放射線認定技師 | 1 |
日本救急撮影認定機構 | 救急撮影認定技師 | 1 |
日本作業環境測定協会 | 第一種作業環境測定士 | 1 |
日本診療放射線技師会 | 臨床実習指導教員 | 1 |
日本IVR学会 日本心血管インターベンション治療学会 | インターベンションエキスパートナー(INE) | 1 |
(2022年4月1日現在)