「できない」、「わからない」ままじゃ終わらせない
これが当院の研修病院としての基本的なスタンスです。初期臨床研修終了後、どこの施設や科に進んでも通用する普遍的な知識や技術の習得と、種々の医療従事者による医療チームの核たる存在にふさわしい良識のある医師としての在り方を指導します。熱意と愛情のある指導の提供と研修医にとって不安のない研修環境作りへ、病院として一丸となって取り組んでいます。
当院では何よりも研修機会を優先しています。勉強会、講習会、カンファレンスなど研修医の学習に要する機会は最大限に尊重し、その間はどの科研修中であれ誰が指導医であれ、通常の診療業務は100%免除となります。
研修医にとって多くの症例を経験することが重要な事は言うまでもありません。しかし、ただ単に数多い症例を経験することが望ましい研修でしょうか?当院では「安全で質の高い医療の提供」の大原則の下、研修医個々人の習熟度や適性、負うべき責任に見合った研修を指導します。当院では決して「放任」しませんが、逆に「甘やかし」もしません。
現在の初期臨床研修制度では、とかく研修医の権利が守られ過ぎという非難がされがちですが、反面ささいなことでもトラブルが起きれば研修医はやはり弱者です。研修医だけでは解決できない障害やトラブルには積極的に介入して解消・解決をし、どんな問題も決して研修医の泣き寝入りにはさせません。研修医たちの「用心棒」、それもわたしの大切な仕事の一つです。
本気で「良い医師」を志す熱意のある仲間が、一人でも多く当院で研修されることを期待しています。
卒後臨床研修センター長
脳神経内科長
大川 聡(おおかわ さとし)